「マツコの知らない世界」皆様ご視聴有難うございました。ああしろ・こうしろ・それはない…といった感想は多々あると思いますが、まずは「ゲーム音楽を知らない人にゲーム音楽の魅力を伝える」という誰かやりそうで誰もやらなかったところに全力投球して参りました。それが寸分でも伝われば幸いです。
— hally (VORC) (@hallyvorc) 2021年8月24日
FMPSGのメンバーとして活動していた頃からそうだったけど、いまだに「チップチューン」という言葉に振り回され続けてるな俺と思った一連のツイートをまとめました。
このあたりがたまに出てくる持論なので適当に流してください。
2021年8月30~31日
#マツコの知らない世界 の最後で非ゲーム関連のチップチューンを取り上げたことに声をあららげている人達が一定数いるようですが、その遠因にはWikipedia「チップチューン」の冒頭で「テクノポップから派生した音楽ジャンル」という大嘘がずっと罷り通っていることもある気がします。
— hally (VORC) (@hallyvorc) 2021年8月30日
「テクノポップから派生したジャンル」という捉え方はアーティストサイドではあるのかもしれない、テクノポップの定義がそもそも曖昧な部分あるけど21世紀参入組はみんなクラフトワークの電卓を想起したであろうしカバーもしただろう https://t.co/lElAXKz4FJ
— K-> (@K_fcm) 2021年8月30日
テクノポップとフュージョンとゲーム音楽
YMOが当初フュージョンとして売り出され海外でヒットして、ザ・スクェアやジョン・マクラフリンがテクノポップを取り入れて、その後セガのアウトランがヒットしてゲーム音楽バンドでフュージョンブームっていうのは密接に関係してると思うんですが、確証がないので誰か調べてまとめて欲しい。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
ジョン・マクラフリン『マハヴィシュヌ』より「パシフィック・エクスプレス」日本語の無線音声が入るよ。https://t.co/pLBAGqVjJN @YouTubeより
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
ザ・スクェア『ロックーン』CDはずいぶん前に手放しちゃったから超久しぶりに聞いた。やっぱり曲名w
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
The Square - 04 - 1980 - Rockoon [full album] https://t.co/2MUCynwnhZ @YouTubeより
細野晴臣の『ビデオ・ゲーム・ミュージック』って最初アルファレコードのYENから発売されて、その後ゲーム音楽はG.M.O.レコードに移行したわけだけど、YMOファンにはテクノポップとチップチューンが地続きに見えるよね、古代祐三のベアナックルⅢまでがG.M.O.レコードなわけだから。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
ゲーム音楽の黎明期がフュージョンに傾倒していたことを批判する声もありますが、そもそもそのフュージョンブームはどこから来たのか?日本のレコード会社の思惑が強く働いているのではないか?と思うのですが、そういう視点からのゲーム音楽史はまだ誰も着手してないような気がするんですが。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
テクノポップとテクノとチップチューン
テクノポップというジャンルは、ドイツプログレだったりニューウェーブだったり。そのニューウェーブもディーヴォのように電子化したパンクロックだったりする。日本では細野晴臣がファイアークラッカーで一発当てようとしてエキゾチックなディスコサウンドとフュージョンがテクノポップのルーツとなる
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
テクノが純粋に電子楽器から始まった音楽なのに対し、テクノポップがあらゆるジャンルの音楽が電子楽器を取り入れ発展していったことから、あらゆる音楽を8bitに置き換えたチップチューンはテクノポップと相似している。そしてテクノポップもチップチューンもそれ自体が確たる音楽ジャンルじゃない。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
テクノポップもチップチューンも演奏形態を示すカテゴリーのひとつであって、内包される音楽ジャンルはアーティストによって様々というあいまいさがある。あいまいであるがゆえにチップチューンがテクノポップ由来という説を否定できていないのではないか?
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
たとえばYMOは大雑把なジャンル分けとしてはロックで、シンセサイザーを駆使したバンドだ。時期によってはフュージョンやニューウェーブだったりして、それらはディスコやラップや民族音楽といったジャンルを含んでいた。それらを総じて言うならテクノポップというジャンルがふさわしいということ。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
アルファレコードがテクノバイブルなんて総集編を出すからYMOはテクノか?という論争になるのだ。でもテクノの父クラフトワークは初期のままならテクノポップだけど、純然たるテクノにシフトしていったから彼らはテクノの父で間違いないのだろう。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
ゲーム音楽のルーツは、そのチップから発せられる音をいかに音楽的に活かすかという方向性で発展したわけではなく、ある意味しかたなくあらゆるジャンルの音楽をそのチップで鳴らした結果にすぎない。だからチップチューンはゲーム機を楽器として見たところに意義があるのだと思う。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
ゲーム機の内蔵音源がたどってきた歴史はきわめてテクノポップ的であるいっぽう、チップチューンに限って言えば音源が本来持つ楽器としてのポテンシャルを発揮するための音楽という時点でテクノ的であるという矛盾を抱えている。だからゲーム音楽とチップチューンは残念ながら相容れない。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
とはいえテレビゲームの画面に合った音楽という側面と、ゲーム機の内蔵音源のポテンシャルをいかんなく発揮させた音楽という側面を、早い段階から両立させた田中宏和氏はやっぱりすごいということになる。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月30日
2021年8月26日
思ったゲーム音楽と違う…って感想のコメントをそれなりに見るけど、これでもだいぶメジャー寄りな紹介だったと思う。 <マツコの知らない世界
— 314 (@Saiyo_314) 2021年8月24日
内蔵音源に価値を見出すにはジェネレーションギャップがある
それはそうだ。物心ついた頃すでにDSやPS2以降だった世代で内蔵音源興味ない勢にとっちゃなんじゃこりゃ?だったに違いない。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
多くの人が期待しただろう年代のゲーム音楽を、モンハン、ドラクエ、フォートナイトで総括しちゃったんだから(しかもhallyさんが説明したのはドラクエだけ)物足りなさは否めない。一番ボリュームがある層のはずだからね。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
着メロ、着うた、i-mode、iPhoneという流れを見ると、ガラケーからFM音源の魅力に取りつかれてレトロゲームやチップチューンに転がり込んだ層はそう多くはないはずで、通ってきたけど気にも留めなかったという印象なのではないだろうか。なので多くの人がリアルタイムで内蔵音源を知らないでしょう。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
今のゲーム音楽はオーケストラ?
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— TOKYO GAME SHOW/東京ゲームショウ (@tokyo_game_show) 2021年8月25日
📢TGS史上初
ゲーム音楽コンサート開催決定🎼
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TGS25周年を記念して、ゲーム音楽のフルオーケストラコンサート「TOKYO GAME MUSIC FES」を開催いたします🎉
時代を彩ってきた数々の名曲をオムニバス形式でお届け🎺TGSだからこそ実現した珠玉のコンサート詳細は9月1日に発表!#TGS2021 #TGMF pic.twitter.com/C9TiA8ldWc
やっぱり今のゲーム音楽、まずオーケストラだと思ってる人は多そう(生オケか打ち込みかにかかわらず)
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
オーケストラになってるか否かだけでゲーム音楽を選別すると、レトロゲームはかなり厳しい。アポロン音楽工業からサントラが出たドラクエ、ウィザードリィ、グラディウス以外で当時オーケストラになったのってイースとか?ナムコ系ってあったっけ?みたいなことになる。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
グラディウスはスペオペということもあってオーケストラと相性がよく、しかもコナミプログレと呼ばれるくらい原曲もクラシック寄りだった。また移籍したキングはガンダムのサントラ出しててオーケストラには乗り気。おそらくアポロンの組曲グラディウスも評判よかったんだろうな。恵まれてたと思う。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
オリンピックの開会式で使われたグラディウス・イン・クラシックはオーケストラアレンジ第3弾なのでいきなりあのアレンジになったわけではないの。いわば決定版とよべるコナミ肝いりのアレンジだったわけ。ここまでオーケストラアレンジの機会に恵まれたレトロゲームはそうそうない。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
あ!桃太郎伝説・電鉄はオーケストラになってますね。N響団友ですが。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
グラディウスはその後、CD化された生オケはないわけだけど、グラディウスVが打ち込みオケ+テクノという方向性に行ったので「ゲーム音楽といったらオーケストラ」という時流(があるのかどうかは定かではないが)には乗れてる。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
だからまあドラクエの変遷を追って最終的に生オケになったよ!って解説は、いちおうその層へのフォローにはなってたはずなんだ。ボリューム不足は否めないけども。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月26日
2021年8月24日その1
マツコさんがFM音源3和音からサンプリング音源8和音への進化を「遅いわね!」って突っ込んでたのが「そうかぁ〜〜」ってなった。どうなんだろう、そんなに分からないものか?一般的な感想なのか、咄嗟に出たテレビ的ツッコミだったのか。
— じーくどらむす/岩本翔 (@geekdrums) 2021年8月24日
PCM(サンプリング)に移行するタイミングと移行してからが地味に大変だった話
んー、プレステ1の頃も、DA、内蔵音源、ストリーミングが玉石混淆で、ストリーミングに収斂していったのってPSP/DSの頃だから、遅いは適切かと。そのころのサンプルがすっぽ抜けていきなり生オケだったけど、つまりSFCから生オケまでの10年間がけっこう長い。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
やっぱりX1-010(アルュメ・セタ共同開発PCMチップ16音、1988年)が本来の性能を最初から発揮できていたらゲーム音楽の世界はもう少し進化が早かったのかもなあ…これどう考えても外販狙ってたチップだと思うんですよ。1988年ってコナミもPCMオンリーのゲーム作ってたし、一気にPCM化する機運があった
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
タイトーもサイキックフォースでいったんFM音源に戻ってたりして、同時期にバトルガレッガが出てたりして、アーケードでFM音源って結構息が長くて。黎明期の豪華なヤツをのぞくとPCMはサンプリングレートが低いって問題が2000年代初頭までつきまとっていたんですよね。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
サウンドメモリの関係でサンプリングレートを落とさざるを得ない90年代、その後2000年代のDS等の携帯ゲーム機ブームがあり、PCM音源がサンプリングレート問題から開放されたのって意外と最近のことで。しかもBGMは既にストリーミングに移行していたっていう。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
昔グルーヴ オン ファイト 豪血寺一族3のサントラとか持ってたこともあったんですが、やっぱりサンプリングレートが低いのが聴いててつらかったんですよ。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
ただこの辺けっきょく各基板の出力設計如何なので、高音削れてこもってるのは辛いけど、荒いながらもハイが出てるやつはまだいいんですよね。
過去に持ってたサントラで当時は音が悪くて聴けなかったが今は理屈がわかって足向けできない神ゲームっていうのはわりとあるんですよ。64のワンダープロジェクトJ2とか。もうなんでサントラ手放しちゃったのか意味がわからない。でも当時はSFCに毛が生えた程度でしか評価できなかったんですよ。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
PSGやFM音源、せいぜいSFCくらいまでは無条件で手放しで喜ぶのに、そこから先の内蔵音源のPCMはサンプリングレートが低いことを理由に正当評価できなかった時代というのが個人的にはとても長くて、そしてとてももったいないことをした時代だったと思う。タイムリープしたい。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
自分はStudio MAO時代にヘクトの下請けでソリッドリンクというウィザードリィ系のRPGに関わらせていただいて、実際にプレイステーションのサウンド開発(サウンドデリカテッセン)を経験してるので…これは大変だなと思いました。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
スタッフロールに名前出てるらしいです。私はクリアしたことがないので確認できてないんですが…
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
2021年8月24日その2
「技巧」というより、電子楽器での音の作り方に対する考え方の違いみたいなのがあるんじゃ?って感じ。日本人ってどこまで行っても「生楽器の音の再現」に囚われすぎてるように思えるのよね(´・ω・`)
— タマネギ炒め (@tamanegi_itame) 2021年8月24日
日本にはピコピコ音が「それでいい」っていう価値観がない?
シンセサイザーがシンセサイザーという個性を持った楽器としていまだ成立してないってことなのかもしれない
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
だから矩形波で鳴らした鼓が鼓に聞こえようが聞こえまいが「それでいい」っていう価値観を持ってない
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
チップチューンは「あなたが思うように解釈して」って音色で組み立てられた音楽ということもできるのだろう。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
ひとつの答えでなくてはいけない日本の風土には合わないんだよ、チップチューン。
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
ちなみに
えくすさんのはからいでhallyさんとチップチューン対決させていただいたCDです。よろしくお願いします。 https://t.co/Hd30nHYvaR
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
恐れ多い… pic.twitter.com/cc37vaiMOd
— 同人音楽サークルkaguyadepth (@kaguyadepth) 2021年8月24日
www.etlanz.com
VORCのTALKというイベントですごいギターの話があったときにゲームボーイ持ち込みでコナミの対戦格闘ゲーム『アウトバースト』を流した人としてhallyさんの記憶に残ってるかもしれません。hallyさんとの接点はそのくらいです。