2.0.2.0.宇宙ガ、マルゴト、逆ニナル.
曲順が逆のグラディウスを、ゲームボーイ音源のチップチューンアレンジバージョンで収録した同人音楽CD『逆ディウス』を、2020年1月4日開催の超やわらか大作戦!6内プチオンリー「ゲームトレジャー2.5」より頒布開始しました。
今年でグラディウスは生誕35周年! BEEP通販部、ゲーム探偵団で委託販売中です。また試聴のみの方でも参加可能なハッシュタグキャンペーンを実施中です(詳しくは後述)。
トラックリスト
- All Pattern Clear(空中戦1)
- GRADIUS Spare BGM(空中戦2)
- Final Attack(ステージ1/火山)
- Mechanical Globule(ステージ2/ストーンヘンジ)
- Mazed Music(ステージ3/モアイ)
- Bone Stage(ステージ4/逆火山)
- Free Flyer(ステージ5/骸骨)
- Blank Mask(ステージ6/触手)
- Beat Back(ステージ7/細胞)
- Challenger 1985(ステージ8/要塞)
- Beginning Of The History(エンディング)※
※ASIA LUNAR『ふぉ~ぽりふぉにっくまじっく5』より再録。
- Morning Music(モーニングミュージック)
- Extra Stage(エクストラステージ)
- Aircraft Carrier(ボス)
- Game Over(ゲームオーバー)
- Historic Soldier(ランキング)
ライナーノーツ
『逆ディウス』は年の瀬も迫る2019年12月17日の仕事中に思いついた企画です。ステージ構成を逆順に進むグラディウスとしてはMSX『グラディウス2』の後半戦や携帯電話『グラディウスNEO ―インペリアル―』があり、他にも『フラックアタック』の最終ステージBGMが『餓流禍』のステージ1BGMに流用されたこともありましたが、『沙羅曼陀2』のような誤植でもない限りステージ構成とBGMが「入れ替わってる!?」といった前例はありません。
同月19~22日にアレンジしましたが、空中戦は思ったとおりになったものの、後は野となれ山となれといった感じです。『組曲 グラディウス ファンタジア』でもモアイの短調を長調にアレンジしてますし。ジャケットはバイパーちゃんの逆立ちしか思い浮かばなかったので藤崎さんにお願いしました。
2019年12月24日 萌尽狼
ハッシュタグキャンペーン
CDに往年のゲーム音楽ファンには懐かしいアンケートはがきを投げ込み封入しております。
記入したアンケートを撮影してTwitterにハッシュタグ「#逆ディウス」を付けて投稿してくださいますと中の人がよろこびます。
※本ブログで試聴のみの方も参加OKです。こちらの画像を印刷してご利用ください(300dpiで原寸大です)。タブレット端末などで文字を記入したものでもOKです。応募期限はありませんので奮ってご参加ください。
各曲解説
「ありえない、何かの間違いではないのか?」
「これがホントのグラディウスリバース(Reverse)」
- kaguyadepthとしては初のゲーム音楽アレンジCDです。昨年はM3-2019春の爆死後、ゲームトレジャー参加に向けてゲーム音楽アレンジ、ひいては二次創作をどう再開するかで悩んだ1年でした(コミティアには半分以下なら二次創作OKという規定あり)。
- ゲーム音楽をゲームボーイ音源でアレンジしたCDなので、実質的に「ふぉ~ぽりふぉにっくまじっく」シリーズの新作です。昨年はふぉ~ぽりのナンバリング新作を出すかどうかも悩みましたねぇ。
- EDIA LABEL、ASIA LUNAR時代を含めて初の(ほぼ)全曲アレンジCDです。ちなみに過去一番アレンジした曲が多いのは意外にもカプコン19シリーズ(20周年・25周年記念CD作ったので)。
- 本来の使用場面とは異なる用途を想定したアレンジは(東方をのぞくと)あまり類を見ないケースかと思います。アレンジの腕だけで解決したかったのですが困難が予想されたので音色に頼ってもいいという自分ルールで進めました。
さて、たとえが伝わりにくいですが、当初はシェルビングEQみたいにアタマとケツに難易度のピークが来ると踏んでたんだけど、アレンジを進めていくと完全にミッドにヤマがもう一個あったパターンで骸骨⇔逆火山で大変苦労しました。
① All Pattern Clear(空中戦1)
グラディウスにはもともとエンディングテーマがなく、一部の移植版でこの曲が使われていました。PCエンジン版はなぜかパロディウスだ!のアレンジですが…
イントロはMSX版、ループは1コーラス目がファミコン版、2コーラス目がX1版で、ベースラインが微妙に違います。作曲者はかなりのロッカーとみた。
BPMを速くしてドラムを追加しただけで、基本アレンジは変えてません。
② GRADIUS Spare BGM(空中戦2)
この曲もBPMを速くしてドラムを追加しただけで、基本アレンジは変えてません。
波形メモリパートの耳コピが大変でした。グラディウスⅣみたいにピッチベンドかけようかと思いましたがやめました。
私はグラディウスアルティメットコレクションを買うまで知らなかった曲ですが、基板で遊ぶようなマニアの間では昔から有名なランキング未使用曲だったようですね。
グラディウスリバースのオープニング・エンディングとは違って爽快感があり、スポーツゲームっぽい感じですね。
※1/15追記:調べたら一番最初に出たサントラ、G.M.O.レコードの『コナミ・ゲーム・ミュージックVOL.1』に収録されていました。高校生の頃に知人からダビングしてもらって聴いてたはずなんだけどな…
③ Final Attack(ステージ1/火山)
RPGのフィールドっぽい感じ。
ストライクウィッチーズのサントラからヒントを得たけど、曲の構成は大きくいじらず、オブリガードの朗々とした感じをトランペットソロっぽく強調しました。
原曲がシンコペーションや半音階で忙しく切迫した状況を表現しているのでそこはいかんともしがたかったです。
④ Mechanical Globule(ステージ2/ストーンヘンジ)
カジノっぽい。
最初は4/4にしてもっとメロディー崩してたんだけどジャズドラムがハマったので結局原曲から大きく変えませんでした。
ジャズのウォーキングベースとファミコン三角波の相性は抜群ですね。
⑤ Mazed Music(ステージ3/モアイ)
『グラディウス アーケードサウンドトラック』の楽譜にダブルフラットとか付いてて超読みにくかったです。
グラディウスⅢのモアイ面のリズムを引用しつつなんとか切り抜けました。
かなり音色に頼ったアレンジになってしまいました。
⑥ Bone Stage(ステージ4/逆火山)
骸骨ステージはMSX版、ゲームボーイ版、PCエンジン版それぞれ曲が異なりますが、MSX版をアレンジしました。
変拍子の耳コピに難儀しましたが、スーパー魂斗羅っぽくなりました。
アーケード版グラディウスは全7ステージなので『逆ディウス』にするには骸骨ステージをどうしても逆火山にアレンジしなくてはならなかったのです。
⑦ Free Flyer(ステージ5/骸骨)
作品の顔ともいえるなじみのメロディーだけに、この曲のアレンジが一番難産でした。
テンポを落として短調にして、骨っぽさを出すためにミニマルなシーケンスを追加したアレンジにしました。
最初は当たり障りのないラウンジ系ハウスにアレンジして切り抜けようかと思ったけどここまでの流れにまったく合わなかったんですよね。
決してベストアンサーとはいえないが、苦しまぎれではないこのアレンジならでは見せ場ができたのではないかと思います。
⑧ Blank Mask(ステージ6/触手)
PCエンジン版のベースラインに原曲通りのメロディーラインを乗せて、テンポを落として一部短調にアレンジしました。
PCエンジン版は1/2にタイムストレッチして耳コピしたんですが、弦楽器系の音色で呪術的なベースラインとなっています。
これは架空の民族を現代音楽的に再解釈しようとしたものなのかなと思いました。
⑨ Beat Back(ステージ7/細胞)
グラディウスの中で一番いじりにくい曲ですね。
PCエンジン版やMIDI POWER ver.2.0はちょっと雰囲気変えてますが、大胆に曲の構成をいじったアレンジというのは公式でもグラディウス・イン・クラシックⅡくらいしかないんです。
もともとストーンヘンジと細胞はテレコにしても問題ないだろうと踏んでいたので、下手にいじらず、ちょっとテンポを落として倍テンポのドラムを入れてグラ2の生命惑星っぽくしました。
⑩ Challenger 1985(ステージ8/要塞)
ラストバトルにメインテーマを持ってくるのは定石だし、要塞なので三連にアレンジすればハマるだろうという狙い通りのアレンジです。
インレイ・帯・レーベルデザイン
1998年にコナミレーベルが展開した復刻盤『コナミお宝ゲームミュージックコレクション』を模したデザインになっています。
手元にあるのが2枚組だけだったため帯の再現度がイマイチかもしれません…
まあ本家もデザイン改悪してましたし(VGMdbで比較できます)、どっこいどっこいじゃないですかねー?